これから株式投資を始める人に知っておいて欲しい、失敗しない投資法
うちでは家庭の余裕資金を私が運用しています。
夫より私の方が投資経験も政治経済の知識もだいぶ上なので、主に夫が稼ぎ、私が増やす役割分担になっています。
とはいえ素人なので基本的には手堅く積立投資(つみたてNISA、iDeCoなど)です。しかし暴落に備えて待機資金を確保していたため、いつどうやって買い進めようかと現在ワクワクしている日々です。
今のような暴落相場で投資を始めるのは、非常に良いタイミングです。しかし初心者が乗りこなすには大変難しい相場でもあります。
そこで、この機に投資を始めようと考えている人に向けて、経験者から具体的な失敗しないコツを書き留めてみました。
株を購入する前に
お買い得に見える株価を前に辛いところですが、買いを入れ始めるのは少し待ちましょう。なぜかと言うと、今はまだ「買ったそばから含み損が増えていく」可能性が非常に高いからです。
もちろん、含み損は株を売らない限り損が確定しません。でも、初心者はどんどん価値が目減りしていくのを見て冷静ではいられないですよね。最初は良くても、予想外に値が落ちていくと焦りが生まれやすいです。
現在の世界情勢を見ると、今日買った株が来週には半値になっていても全くおかしくありません。
反対に、簡単に利益が増えても「投資ってこんな簡単にお金増えるんだ!」と舐めてかかってしまいます。コロナショックが来るまで日本も先進国株の代表である米国株もそんな相場でしたので、この暴落についていけず狼狽した人をわりと見かけます。
投資を成功にまず欠かせないのは、こうした感情コントロールです。
冷静さを保ち続けるために、必要な条件は以下三つだと考えています。
- 自分の投資する金融資産(アセット)についてよく知っていること
- アセット・アロケーション(資産配分)をよくよく考えて決めていること
- 基本的には経済が成長し続けると信じていること
分散投資でリスクを減らそう
信用できる人に勧められたからと言って、よく知らない金融商品を買ってしまうと失敗します。暴落時、大きな損をしたところで怖くなって売ってしまうなんてことはよくある話ですね。
株式投資の初心者にありがちな誤解が、いい銘柄あるいは商品にとりあえず投資すれば儲かるのだろう、ということ。買ったもののことを知らなければ知らないほどに、損失の高いタイミングで売買してしまいやすいです。
なぜなら、よく知らない株が未来には高くなるなんて信じ切れないからです。それが人間ってものです。
株式投資の良いところはゼロサムゲームならぬプラスサムゲームであることです。企業が価値を生み出し続ける限り、そのお手伝いとして出資する私たちに返ってくる恩恵も増え続けます。
大きな暴落があっても、例えばリーマンショック後の米国株はわずか3年程度でその値を戻しています。企業の価値を生み出し続ける限り、相場はやがて回復するのです。
もちろん個別の株を見るとそれほど単純な話ではなくなります。株というのはいわばその企業の価値を分割してみんなで持っているようなものです(だからまとまった株を持つと経営に口を出したり買収が可能になるんです)。
企業が借金をしていたら(社債)、債務不履行にならない限り返さなくてはなりません。しかし株はその企業の価値に従って値が変わるため、紙切れ同然になる可能性のあるものです。
ですから投資が趣味ではない人は、企業一つひとつをよく知る手間を省くためにも、リスクを分散するためにも投資信託を買う選択になるでしょう。
リターンは多くないものの、手堅く株式投資をするなら全世界に分散させた投資信託が良いですね。
具体的には、
経費(信託報酬など)を考えると、
- eMaxis Slim 全世界株式(オールカントリー)
がおすすめです。
ただしGDP比で組み入れる株の割合を決めています。
GDPはアテにならん!という人は
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(VT)
が時価総額比で組み入れているのでおすすめ。私もこちらの方が好きです。
しかし私が実際に投資しているのはこの二つではありません。長くなるのでそちらは次回書こうかなと思います。
銀行など窓口で薦められる商品を買うのはおすすめしません。なぜならそれだけ人件費という経費が乗った商品である可能性が高いからです。
余裕資金で投資をしよう
残るはアセット・アロケーション(資産配分)ですね。
実はこれがいちばん大事なことです。投資の成功は、アセット・アロケーションが9割だという論文もあるほど。
実際に今、資金が足りなくなって金融資産を片っ端から売らざるを得ない人が大量に出てきているため、今回のような急激な暴落になっていると考えることができます。
もちろん取引にAIが使われることが増えたためでもあります。ついでに言うとその意味では、過去の暴落を参考にすることはできません。
話を戻すと、余裕資金で投資をしないと暴落に耐えることができなくなるんです。相場がいつか復活する限り、含み損をいくら抱えていても持ち続ければプラスに転じます。しかし持ち続けることができないほどに投資してはいけません。
具体的には現在の貯金額や収入から、家族構成や年齢・人生設計に至るまで影響するのが難しいところです。とりあえずは、今なくなってもかまわない額の半分を株にするのが良いのではないでしょうか。
ちなみに寿命があと10年ないかも、という人は株はやめておきましょう。今の相場は10年では回復しない可能性も低いとは言えないです。10年以上の長期保有を前提として書いています。
余裕資金が見積もれたら、なるべく分割して買っていきましょう。何でもとにかく分散させることが投資におけるリスクヘッジの基本です。
いつどうやって買えばいいの?
今は非常時で値動きが激しいため、毎日あるいは毎週という形で、2,3年くらいかけて定額で資金を入れていくのがおすすめです。普段は月一で十分なんですけど。
下落相場がいつまで続くかはもちろんわかりません。だからこそ、慎重に時間をかけて買い進めることを強くおすすめします。
もちろん、どこが下落の底かを狙うのもやめましょう。初心者にまずそんなことはできません。経験豊富な投資家でもまず慎重になるような相場です。
できるのではないか、と自分の能力を過信すると痛い目に遭うのが投資の世界です。かく言う私も6桁の損失を出したことがあります。焦ってしまうとそこから全てがうまくいかなくなるものです。
初めはとにかく、基本に忠実に。
これからどんな値動きになるのか、それは誰にもわかりません。甘い言葉にはくれぐれもご注意を。
ちなみにこうした分散投資ならば今から始めても良いと思いますが、私はまだまだ下がると思っています。
今がチャンスだと考えている人は多いらしく、証券口座の開設が混んでいるそうです。口座開設だけは早めにしておきましょう。
おすすめは楽天証券です。積立投資に圧倒的に強いので私も使っています。クレジットカード払いで積み立てると1%のポイント還元(月5万円まで)があるのが何と言っても大きく、サイトの操作性もとても良い。
楽天銀行と合わせて使うと利便性も業界トップでしょう。普段は銀行側の口座にお金を入れておいて、必要なときだけ証券会社側で引き出してくれるマネーブリッジ という仕組みが秀逸です。もちろん無料。
銀行口座のお金は普通預金扱いですが、利率が大手の100倍だそうです(4/14現在)。どちらにしろ預金の利率など今は雀の涙ですけどね。
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学ぶことでリスクは減らせる
ここに書いたことはとりあえずの、初心者が失敗しないための投資法です。
よく知らないアセットに投資するのが危険なのと同じく、よく知らない投資法もいずれは危険になるでしょう。
ですから投資を始めると同時に、ドル・コスト平均法について学んでおくと良いです。なぜここで紹介したようなやり方を私がおすすめしているかわかるはずです。そして学べば、暴落を味方につけられると確信できるでしょう。
もちろん、投資に絶対はありません。最後は自己責任ですので、心乱されず信じることのできるやり方を選んで行ってほしいと思います。
そのための勉強は、必ずあなたの金融リテラシーを上げ、サバイバビリティをも上げてくれるはずです。
最後に、つみたてNISAやiDeCoを知らない人はそこから調べましょう。殖えたお金が非課税になる制度ですのでこれを上限まで使ってから課税口座を使うのが賢いです。
つづく…かも。